白谷のノート(3冊目)
テレビの平均視聴時間は15年間で9分増加
- 2011年10月13日 12:56
- ニュースな数字
「テレビの時代」はもう終わった 視聴率トップたった18.1%と「史上最低」
1週間のテレビ視聴率のランキングで、ワースト記録が生まれた。1位がたったの18.1%しかなかったのだ。テレビ離れは、どこまで深刻化しているのだろうか。
産経新聞は、ビデオリサーチの数字(関東地区)をもとに「週間視聴率トップ30」を毎週まとめている。2011年10月3~9日の1位の視聴率は、「史上最低」の18.1%(笑点、日本テレビ)だった。
上で紹介したJ-CASTニュース記事は、テレビの「週間視聴率トップ30」に入る番組の視聴率が低下傾向だと伝えている。そして、これを根拠に、視聴者の「テレビ離れ」が深刻化していると伝えている。
なるほど、1番組あたりの視聴率が下がっているのは間違いない。ビデオリサーチによれば、1995~2010年におけるドラマ部門の視聴率1位番組の視聴率と、視聴率30%以上のドラマの本数は下記の通り。
| 最高視聴率ドラマ/視聴率 | 30%以上 | |
| 1995年 | 家なき子2/31.5% | 3本 |
| 1996年 | 秀吉/37.4% | 5本 |
| 1997年 | 渡る世間は鬼ばかり/34.2% | 5本 |
| 1998年 | GTO/35.7% | 4本 |
| 1999年 | 古畑任三郎VS SMAP/32.3% | 2本 |
| 2000年 | ビューティフルライフ/41.3% | 3本 |
| 2001年 | HERO/36.8% | 1本 |
| 2002年 | 北の国から2002遺言・前編/38.4% | 2本 |
| 2003年 | GOOD LUCK!!・最終回/37.6% | 1本 |
| 2004年 | 白い巨塔/32.1% | 2本 |
| 2005年 | ごくせん/32.5% | 1本 |
| 2006年 | HERO/30.9% | 1本 |
| 2007年 | 華麗なる一族/30.4% | 1本 |
| 2008年 | 篤姫/29.2% | 0本 |
| 2009年 | 天地人/26.0% | 0本 |
| 2010年 | 龍馬伝/24.4% | 0本 |
1996、1997年には、視聴率が30%を超えたドラマが5本もあった。ところが、2007年3月の「華麗なる一族」以降はゼロ。2010年以降は、25%を超えるドラマすら出現していない。バラエティ番組などでも、同じような傾向が現れている。
ただし、これをもって「テレビ離れ」と決めつけるのは短絡的だ。国民がテレビを見る時間は、決して減っていない。むしろ増加傾向なのである。
NHK放送文化研究所の調査「生活時間調査からみたメディア利用の現状と変化~2010年 国民生活時間調査より~」によると、1995年当時における平日のテレビ平均視聴時間は3時間19分。これに対し、2000年には3時間25分、2005年には3時間27分、そして2010年には3時間28分だった。テレビの視聴時間は、15年間で9分間、約4.5%増えているのだ。
では、なぜ1番組あたりの視聴率が下がっているのか。その原因は、「テレビ離れ」ではなく「多チャンネル化」に求めるべきだろう。
(社)衛星放送協会サイトの「視聴世帯数」ページによれば、1995年と2010年の衛星放送契約者数は下記の通り。
| NHK-BS | WOWOW | スカパー!+スカパー!e2 | |
| 1995年 | 737万人 | 205万人 | – ※ |
| 2010年 | 1567万人 | 251万人 | 362万人 |
※スカパー!は1995年10月開局。ちなみに、1996年度の契約者数は24万人。
衛星放送の契約者数は、15年間で1200万人も増えた。恐らく、CATVなどを通じてテレビ番組を見ている人も増えているはずだ。当然、見られるチャンネルの数も多くなっている。従来なら「NHK2局+民放4~6局」から選ぶしかなかったのが、「BS、CSを含めた数十局」から選ぶ状況に変わっているのである。当然、1番組あたりの視聴率は下がるが、テレビ全体の視聴時間が減っているわけではない。
僕自身も、地上波放送のドラマ・バラエティ番組を見る時間はめっきり減った。しかし、CSの専門チャンネルでスポーツ番組を見る機会が増えている。また、テレビ発の映像を、YouTubeなどで視聴することも少なくない。総合的なテレビ視聴時間は、以前とさほど変わっていないように思う。
もちろん、テレビの置かれた状況は甘くはない。前出の「生活時間調査からみたメディア利用の現状と変化~2010年 国民生活時間調査より~」によると、若年層のテレビ視聴時間は確実に短くなっている。若い世代に限れば、テレビ離れの傾向が現れているのだ。また、チャンネル数が多くなり、視聴者が分散すれば、1番組当たりの制作費は削減せざるを得ないだろう。質の高い番組作りは難しくなる危険性が高い。
だが、テレビそのものが持つ力は、まだまだ大きいのだ。むしろ、新聞や雑誌、ラジオといった他メディアの発信力が落ちている分、その存在感は相対的に大きくなっているのかもしれない。
少なくとも、あと少しは「テレビの時代」が続く。僕には、そう思えるのである。
—-
※2つのブログランキングに参加中です。下のバナーをクリックしていただけると嬉しいです。
![]()
—-
震災後、福島県外に転校した小中学生は5.1%
- 2011年10月6日 23:54
- ニュースな数字
福島県外に小中9千人転校…放射線の影響懸念か
福島県教育委員会は5日、東日本大震災後に県外に転校した公立小中学校の児童生徒が、9月1日現在で小学生6834人、中学生2153人の計8987人に上ることを明らかにした。
県教委によると、県内の別の学校に転校した児童生徒は、小学生3601人、中学生1848人の計5449人。合わせて1万4436人が転校しており、多くが東京電力福島第一原発事故による放射線の影響を懸念しての転校とみられる。
福島県統計調査課がまとめている「平成22年度学校基本調査報告書」によれば、2010年5月時点で、福島県内の公立小学校に通っていた児童は11万6177人。公立中学校に通っていた生徒は6万746人いた。
これに対し、上の読売新聞記事によれば、2011年9月1日現在で6834人の児童、2153人の生徒が県外に転校したという。また、3601人の児童と1848人の生徒が、県内の学校に転校した。これらの数字を元に、転校した児童・生徒の割合を算出したのが下の表。
| 児童生徒数※ | 県内転校者数 | 県外転校者数 | 全転校者数 | |
| 小学生 | 11万6177人 | 3601人(3.1%) | 6834人(5.9%) | 1万435人(9.0%) |
| 中学生 | 6万0746人 | 1848人(3.0%) | 2153人(3.5%) | 4001人(6.6%) |
| 合計 | 17万6923人 | 5449人(3.1%) | 8987人(5.1%) | 1万4436人(8.2%) |
※震災の影響で、2011年度の学校基本調査速報には、岩手県・宮城県・福島県のデータが反映されていない。そのため、1年古いデータを使って計算している。
現時点で福島県外に転校した小中学生は、全体の5.1%。県内で転校した児童・生徒を含めても、転校者の割合は8.2%にとどまっている。逆に言えば、9割以上の子供は、震災前と同じ小中学校に通い続けているわけだ。
こうした状況を見て、「子供の命・健康が大事。すぐに安全な場所に移るべし」と叫ぶ人もいるだろう。だが、それは安易だ。
もちろん、子供の健康は心配だ。福島県は広い(面積は東京都の6.3倍で、北海道、岩手県に次ぎ3位)が、いわき市・郡山市・福島市といった人口密集地は、福島第1原発から40~60キロメートルほどの距離。多くの人は、このまま福島県内に住み続けて大丈夫かと不安を感じているだろう。
しかし、それでも9割以上の人が、現在の場所に住むことを選択している。この事実は、重い。
転居とは、時に大きなリスクを伴うものだ。いざという時に頼れる親戚や友人から遠く離れるリスク。持ち家を放棄するリスク。新しい職場に移り、不慣れな仕事を始めるリスク……。子供を持つ親ならなおさらだろう。親は子供の健康だけでなく、進学費用や、彼らの健全な友人関係だって守らなければならないのだ。
福島県の人たちは、そういったリスクとリターンを心のはかりにかけ、自らの行動を決めている。苦いものを飲み込むような思いで、そこに住み続けることを決断しているのだ。そうした方々を、乏しい想像力で安易に断罪してはいけない。
—-
※2つのブログランキングに参加中です。下のバナーをクリックしていただけると嬉しいです。
![]()
—-
気温が1.3度上がると不快に感じる人は9%から65%に急増?
- 2011年6月29日 23:21
- ニュースな数字
東海道新幹線、7月から車内空調を1度アップ 一部区間で実施
JR東海の山田佳臣社長は29日、東京都内で会見し、夏の節電対策として7月から東海道新幹線の一部区間で車内のエアコン温度設定を1度上げ、27度で運行することを明らかにした。
のぞみとひかりが対象で、下りは岐阜羽島~新大阪、上りは三島~東京で設定温度を上げる。同社は東海地方の在来線や新幹線の米原、京都で駅構内の照明を削減するなど節電対策を進めている。
電力需給の逼迫により、あらゆる場所で冷房の設定温度が上げられている。涼を求めて喫茶店などに入り、屋外とさほど変わらない室温にがっかりしたという人も少なくないだろう。
さて、上で紹介したmsn産経ニュース記事にもある通り、東海道新幹線でもエアコンの設定温度が1度上がるらしい。これが、意外なくせ者なのである。
Wikipediaの「不快指数」の項によると、不快指数の求め方は下記の通り。
0.81×温度+0.01×湿度×(0.99×温度-14.3)+46.3
つまり、湿度がゼロの場合は、気温が1度上がるごとに不快指数が0.81上がる。また、湿度100%の場合は、気温が1度上がるごとに不快指数が約1.8上がる計算だ。
カシオが提供している「環境の計算~不快指数」ページによれば、日本人の場合、不快指数75で約9%が、77で約65%が不快に感じるそうだ。ちなみに、気象庁の「過去の気象データ検索~月ごとの値」ページによると、2011年6月における東京の平均湿度は71%(※2011年6月29日時点)。もし、気温が25.7度なら、不快指数は75。一方、気温が27.0度になれば、不快指数は77になる。気温が1.3度上がっただけで、不快に感じる人の割合は9%から65%に急増するのである。
東海道新幹線では、設定温度は26度から27度になる。上昇幅は、たかが1度。でも、この1度のおかげで不快さは大いに増すはず。新幹線の中で仕事を片付けるつもりの人は、業務効率が格段に落ちるだろう。不快な中でパソコンを開くより、思い切ってビールの缶を空ける方が、長い目で見ると効率的なのかもしれない。
個人的には、新幹線のエアコン温度が上がるのは仕方ないと思う。ただ、企業が全社的に室温を高めるのは感心しない。社内全体の業務効率がガクッと下がってしまうからだ。集中力や知力を必要とする部門のフロアは従来通り冷やし、廊下や食堂といった場所は設定温度を上げるなど、メリハリのある対策が望ましいと思うな。
—-
※2つのブログランキングに参加中です。下のバナーをクリックしていただけると嬉しいです。
![]()
—-
- 「フリー」のライター・編集者は必要ありませんか?
- 注意書き
- 書き手について、他
- 検索
- 過去に書いたこと
- ブックマークとRSS
- 過去につぶやいたこと
- つぶやいたこと
-

